はじめに

このチュートリアルはプログラミング初心者の方が, Python を使ってプログラミングの基礎を学ぶためのものです.

出来る限り正確な表現を心がけていますが, 一部の表現は技術的な正確さを犠牲にして, 初心者にわかりやすいように記述している部分があります.

対話モードで遊ぶ

python というコマンドを入力すると, Python インタプリタが対話モードで起動します. 対話モードを使うと, プログラムを入力して, Enter キーを押してすぐに実行することが出来ます.

対話モードを終了するには, exit() と入力して Enter キーを押すか, Ctrl キーと D キーを同時に押して下さい (Ctrl+D).

例:

$ python
Python 3.5.1 (default, Dec  7 2015, 21:59:10)
[GCC 4.2.1 Compatible Apple LLVM 7.0.0 (clang-700.1.76)] on darwin
Type "help", "copyright", "credits" or "license" for more information.
>>>
>>> exit()
$

電卓

Python インタプリタを簡単な電卓として使ってみましょう. 計算したい式 (プログラム) を入力して, Enter キーを押すと, プログラムを実行した結果が表示されます. 間違ったプログラムを実行すると, エラーの内容が表示されます.

Python では +-, *, / などの演算子が利用出来ます.

例 (# の後ろは入力しなくて良いです):

>>> 1 + 1  # 加算
2
>>> 123 - 32  # 減算
91
>>> 6 * 3  # 乗算
18
>>> 8 / 2  # 除算 (結果を小数で)
4.0
>>> 8 // 2  # 除算 (結果を切り捨て)
4
>>> 35 % 3  # 剰余 (余り)
2
>>> 2 ** 8  #  2の8乗
256
>>> (3 + 4) * (8 - 2)  # 丸括弧
42
>>> 1.1 + 1.2  # 小数
2.3
>>> 3 / 0
Traceback (most recent call last):
  File "<stdin>", line 1, in <module>
ZeroDivisionError: division by zero
>>> 3 +
  File "<stdin>", line 1
    3 +
      ^
SyntaxError: invalid syntax

文字列

文字列'おはよう'"こんにちは" のように, 引用符を使って書きます. 文字列は + を使って, 2つの文字列を結合することも出来ます.

例:

>>> "おはよう"
'おはよう'
>>> 'こんにちは'
'こんにちは'
>>> "おはよう" + "こんにちは"
'おはようこんにちは'

スクリプトを実行する

実際に Python プログラムを作成する時には, ファイルにプログラムを書いておいて, そのファイルを Python インタプリタで実行することが多いです. Python プログラムは末尾に拡張子 .py をつけます. (例: filename.py)

ファイルを作成してみましょう. 例 (0.py):

print("こんにちは")

ファイルを作成したら, 実行してみましょう. 例:

$ python 0.py
こんにちは

対話モード以外で文字列を表示するためには print() 関数を利用します.

コメント

# 以降に書かれたプログラムはコメントと呼ばれ, プログラムとしての意味は持ちません. プログラマーが様々なメモをプログラム中に残すために利用します.

In [1]:
print("ここは表示される")
# print("ここは表示されない")
print("ここも表示される")
ここは表示される
ここも表示される

練習

  • 対話モードで Python インタプリタを起動して, 様々な計算をしてみましょう
    • 小数の計算をしてみましょう (例: 0.1 + 0.2)
    • 非常に大きい数や非常に小さい数を計算してみましょう
    • 整数と小数 (浮動小数点数) の違いはわかりますか?
  • 適当な Python プログラムのファイルを作成して, print を使ってメッセージを表示してみましょう